断熱とは建物の外の熱が建物内に伝わりにくくすることで、建物内の温度の上昇や下降を防ぎます。
遮熱は太陽の光に含まれる赤外線を建物の外に反射させることで、建物内の温度上昇を防ぎます。
ただし、冬の寒さを和らげるような保温効果はないので、両者を比較するとしたら夏の暑さ対策の点で考えることになります。
とは言え、遮熱と断熱では基本的な原理が異なるため、おのずと対策に適した場所や方法も異なり、一筋縄では比較ができません。
例えば、屋根については、赤外線をはじく塗料を使えば効果的な遮熱ができる一方、塗料で断熱しようとすると、どうしても厚みが薄いため十分な効果が得られません。
屋根の断熱を狙うなら厚みのある断熱用の部材を屋根の内側に取り付ける方法になります。
しかし、これと遮熱用塗料とを比較するのは方式が違いすぎていささか無理があります。
窓ガラスについて考えても、その方位によってどちらの効果が高いかが違ってきます。
さらに両方の機能を備えた窓ガラスという選択肢もあります。
結局のところ、どちらが効果的かを一概に決めることはできないので、対策をとる場所の特徴に応じて最も適切なタイプを選ぶことが大切と言えるでしょう。